究極の疲れないカラダ。日常的な動きの癖を見直しましょう。

『スタンフォード式疲れない体』に続いて、

『世界最新医学が証明した究極の疲れないカラダ』を読みました。

こちらは、ニューヨークマンハッタンで開業されているカイロプラクター仲野さんの著書。

「スタンフォード式疲れない体」アスレティックトレーナーの立場で書かれた本ですが、

こちらはカイロプラクターの立場として描かれた本です。

 

 

カイロプラクターは、アメリカでは医師という立場になります。

なので、とても医学的な知見からの記述になっています。

 

あらゆるものに対して、エビデンスベースで判断され、そのエビデンスの量がハンパなく、

常に勉強されている(当たり前だけど)、信頼できる人なんだなとわかります。

 

立場(視点)が変われば、視点も変わります。

同じような本(似たタイトル)でも、著者のバックボーンによって、主張の仕方が違います。

 

どっちが良いとか悪いとか、優れている劣っているとかではなくて、

色んな知見を知るというのを大事にしています。

偏ることなく、客観的、論理的、多角的に物事を考え、判断できるといいと考えています。

 

こちらの本も、私が普段セッションやセミナーでお伝えしている内容と

共通する部分が多く、大変共感しました。

なので、また、読んで思ったことを書いておきたいと思います。

 

今、効果が出てないことは、これからも出ない。

アメリカでは、

「狂気とは同じことを繰り返しおこない、違う結果を嫌いすることである。

(The definition of insanity is doing the same thing over and over and expecting different results)」

という表現がよくされるそうです。

 

今現在、何か治療をしていて治っていない場合、

・診断を間違えている
・治療法を間違えている

この2つのどちらかだと、仲野先生は断言されています。

 

確かに、適切な診断に基づいて、適切な治療がなされていれば、

治らない方がおかしいですよね。

 

トレーナーの立場で言えば、適切な評価に基づいて、

適切なエクササイズ(プログラム)が組まれていれば、

効果が出ない方がおかしいと言えます。

→根本的な原因解決のために、「動作」にアプローチする。

 

実際に、私がみている例でも、

慢性的な腰痛が呼吸法を正しただけで、痛みが消失した例

股関節の使い方を正しただけで、膝の痛みが消失した例など、

枚挙に遑がありません。

 

経験的にも、うまく効果がでない場合は、

評価かアプローチ、いずれかが間違っているのだなと思います。

経験を積む中で、それが的確にできるようになってきたと感じています。

 

適切に現在地が把握でき、目的地が定まっていれば、必要なことをするだけ。

必要なことをすれば、効果は必ずでる。

 

効果が出ないならば、

  • 現在地の把握が間違っている(評価が適切ではない)
  • 目的に対しての手段が間違っている

と、思います。

現在地と目的地を明確にしないと、目的地にたどり着くことはできない。
→「頑張っているのに、成果が出ない」のなぜ?を考えてみた。

 

なぜ、何もしていないのに疲れるのか?

「何もしていないのに、すぐ疲れてしまう。。」という人がいます。

私たちは、普段意識することはありませんが、重力にさらされて生活しているので、

立っていても、座っているだけでも、実は筋肉を使っています

 

姿勢を保とうとすると、ポステリアルチェーン(posterior chain)と呼ばれる

身体の背面にある背筋群や臀筋群、腿裏、ふくらはぎを同時に使って、骨格を支えます。

 

例えば、お尻の筋肉がうまく使えていない場合、

その分の仕事を代わりに背筋がしてくれれば、姿勢は保てるものの、

背筋は常に緊張状態になってしまいます。

 

その分の仕事をふくらはぎがするのであれば、

ふくらはぎは常に緊張状態でパンパンになってしまいます。

(こういう状態、適切ではない動きをしてしまうことを代償動作といいます)

 

前者であれば、慢性的に蓄積された背筋の疲労から、ぎっくり腰になったりしますし、

後者であれば、ふくらはぎがつりやすくなったりしてしまいます。

 

つまり、無意識で適切に身体が使えていないことで、

使いすぎな筋肉と、使えていない筋肉が出てきて、

使いすぎな筋肉は筋疲労を起こし、使えていない筋肉はどんどん衰え、

さらに、使いすぎな筋肉に頼るという悪循環に陥ってしまいます。

 

代償動作を修正し、身体が本来持っている機能、能力を取り戻し、

適切な動き、機能的な動作ができるようになることが必要です。

→ランニングで膝が痛くなるのは当たり前?
→関節の痛みには、痛くなる原因がある。

 

なぜ、すぐに息があがってしまうのか?

運動すると、すぐに息があがってしまうという場合もあるでしょう。

この場合は、身体のアライメントの崩れ、うまく呼吸ができず、

呼吸が浅くなってしまい、酸素の摂取量が少ないというのがまず考えられます。

 

また、身体のアライメントの崩れから、適切に身体を動かすことができず、

無理やり動かしているために、無駄にエネルギーを使って、

すぐに疲れてしまうという現象が考えられます。

 

もちろん、運動不足による心肺機能の低下も考えられます。

 

呼吸も一つの運動、動作ですから、代償動作の結果です。

代償動作は、身体のアライメントの崩れ、筋肉のバランスの崩れから引き起こされます。

なので、根本的には身体の使い方を正すというアプローチが必要になってきます。

 

自分の身体を適切に動かせますか?

この本の中で「機能運動性が大事」だと終始主張されています。

「機能運動性とは、柔軟性(関節の可動性)、安定性(筋肉の強さ)、バランス(動きの協調性)の総合得点で、カラダを動かしたいように動かせる能力」と仰っています。

 

これは、パフォーマンスピラミッドの概念の最も土台となる部分、機能的動作(ファンクショナルムーブメント)基本的な動作(ファンダメンタルムーブメント)のことだなと思いました。

つまり、私なりに解釈すると、

「柔軟性(関節の可動性)」とは、「mobility(関節の可動性)」であり、

「安定性(筋肉の強さ)」とは、「stability(関節の安定性)」であり、

「バランス(動きの協調性)」とは、「coordination(連動性)」で、

 

基礎的な動作ができる、本来持っている能力を発揮できる、

自分の身体を思う通りにコントロールできる能力である。

 

つまり、主張は一緒で、共感する部分が多々ありました。

→身体を整える。〜知識と意識で覚醒させる身体〜

→筋肉を鍛えれば、腰痛は治る?
→身体の声、聴こえてる?

 

正しい身体の使い方

カラダが疲れやすかったり痛みのある人は、決まったカラダの使い方をしている傾向があります。ですから、正しいカラダの使い方を知らないと、しばらくすると同じところで同じ痛みがおこります。』

と仰っています。

 

決まったカラダの使い方とは、動作の癖です。

腰が痛い人は、腰に負担がかかるような動作をしていて、

膝が痛い人は、膝に負担がかかるような動作をしているにすぎません。

 

また、機能運動性を高めるアプローチの順番として、

  1. 軟部組織のリリースをする
  2. カラダの正しい使い方を知る
  3. 足腰の強さとバランス感覚をつける

と仰っています。

 

これを私なりに解釈すると、

  1. 軟部組織のリリースをする→整える
  2. カラダの正しい使い方を知る→使える
  3. 足腰の強さとバランス感覚をつける→鍛える

だと思いました。

 

→整える。使える。鍛える。あなたに必要なのはどれ?

また、

カラダは総合的に使うものなので、弱い場所だけ鍛えても日常生活で使えるトレーニングにはなりません。歩くことだけを考えれば、ジムでハードに臀筋を鍛えている人よりも、普段から家でスクワットしている人のほうが歩けるようになる可能性は高くなります。なぜなら、地面に足をついて立ちながら、股関節の動かす全身運動が歩く動きに近いからです。』

 

と仰っていて、これは、私が考える動作パターンというコンセプトとも一致します。

→【報告】ムーブメントベースドトレーニングのセミナーを開催しました!

 

基本的な考え方がほぼ一致しているので、「うんうん」と納得しながら、読み終えました。

 

『究極の疲れないカラダ』もオススメです!

『究極の疲れないカラダ』は、疲れないカラダというよりは、

慢性的な痛みを抱えている方にオススメの本かなと思いました。

 

ご興味がある方は、ぜひ読んでみてください。

 

特に、私のセッションやセミナーを受けていただいている皆さんにオススメ致します。

 

セミナー情報

なお、この本に書かれているような内容が元になっているセミナーの開催が決まっています。

9月2日(日)10時〜17時
『呼吸で身体を整える~呼吸という動作パターンから姿勢と動作を変える~』

9月23日(日)13時15〜16時15
『3時間で誰でも脱力できる方法〜力を抜いて、骨を動かす〜』

 

予習として、読んできていただけると良いかもしれません。

 

本日もお読みいただき、ありがとうございます。

 

それでは、また!

 

 

心と身体の問題を整理して解決に導く

五木田穣

 


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