Your Best Solution代表/パーソナルトレーナー五木田です。
先日、パーソナルトレーニングスタジオBody Base千葉駅前店にて、運動指導者向けに「動作評価に基づく運動指導の考え方」といったテーマで、講師を務めさせていただきました。
当日の内容については、Body Baseの福永さんがうまくブログにまとめてくれているので、そちらをご覧下さい。ほぼ、当日お話した内容がそのまま記載されています(笑)
私の方では、補足として、基本的な考え方などを書いておきます。
なぜ、肩が痛くなるのか?
なぜ、腰が痛くなるのか?
なぜ、膝が痛くなるのか?
その答えは、「動き」にあります。
腰に負担のかかる動き方もあれば、腰に負担のかからない動き方もあります。
”病院で診察をせずに薬をもらう人はいないのに、トレーニングに関しては動きの適切な評価なしにトレーニングを始める人が多い”
これは、アメリカの理学療法士であるGray Cook氏が述べた言葉であります。
病院に頭が痛くて行ったのに、診断なしに頭痛薬をもらう。
病院にお腹が痛くて行ったのに、診断なしに胃薬をもらう。
これ、どう思いますか?
病院に行くと、問診を受け、検査を受け、必ず医師の診断はあります。
仮に問診も何もないのに、この薬を飲んでと言われたら、何の疑いもなしに、その薬をあなたは飲みますか?
さらには、
病院にお腹が痛くて行ったら、いきなり手術される。
こんなことはあり得ませんよね?仮にあったとしたらどうでしょうか?
でも、多くのスポーツクラブや、運動指導者の間ではそんなことが平気で行われています。
「肩が痛いんです」→「インナーマッスルを鍛えましょう!」
「腰が痛いんです」→「腹筋を鍛えましょう!」
「膝が痛いんです」→「太ももの筋肉を鍛えましょう!」
これ、すごくおかしいんです。
症状に対して、原因を検討し、薬を処方する。
症状に対して、原因を検討し、エクササイズを処方する。
根本的にやるべきことは一緒のはずです。
「太っちゃいました」→「運動しましょう!」
「お腹引き締めたいです」→「腹筋しましょう!」
「二の腕の筋肉を鍛えましょう!」
「冷え性なんです」→「加圧トレーニングをしましょう!」
「スポーツパフォーマンスを高めたいです」→「体幹を鍛えましょう!」
これらも全ておかしすぎます。
でも、実際こんなのが平気で行われています。
「なぜ?」を全く考えていない。原因を考えていない。
動作評価テスト(FMS)を行う目的は、リスクの抽出です。「なぜ?」を検討することです。
不適切な動作パターンを行っていると、特定の関節に負担を強いて痛みを誘発したりします。
FMS(Functional Movement Screen)は、適切な、効率的な動作パターンを身につけ、ケガをさせないこと、ケガの再発を防ぐ事、パフォーマンスを高めることが目的です。
フィットネス現場においては、動きの制限がなく、大きな動きを出来た方が、消費kcalも増えますし、血流もよくなれば、浮腫みや冷え性も改善されます。筋肉のサイズアップを目的とする場合にも関節可動域が大きい方が良いですし、自分の身体の事、身体の動きを知り、修正し、適切な身体の使い方を身につけることは、全ての方にとって有効であると、断言することができます。
こちらは、参加者それぞれにFMSを実施してもらっているところです。
今回のセミナーではお話していませんが、動作には、心理面の影響がとても大きくでますので、今回やった動作評価テスト(FMS)だけで、原因が特定できるわけではありません。
人の身体も、人の動きも、人の心も様々で、全く同じものなんてありません。
人によって少しずつ違うし、全然違う場合もある。
これらが、複雑に絡みあって、現象が起こっています。
運動指導者として、いや、1人の人間として、学ぶべきことは多岐多様にあり、学びに終わりはありません。
なお、今回行った動作評価テストも含め、Your Best Solutionでは、このような流れで問診、評価、指導を行っています。当日、最後にお話した流れは、こんな感じですので、参加者の皆さんは、ぜひご確認下さい。指導の流れが、多少イメージできると思います。
私がテクニカルアドバイザーも務めさせていただいている、パーソナルトレーニングスタジオBody Base千葉駅前店にて、今後も運動指導者向けのセミナーを継続的に開催していき、千葉エリアのトレーナーのレベルの底上げをしていきたく思っています!次回は、5月か6月にやろうと検討中です。
Your Best Solution代表/パーソナルトレーナー
五木田穣